LOSS WOOD PROJECT ー新しい取り組みについてー

 

LOSS WOOD PROJECT 

-プロジェクトについて-

全国には、品質は高いものの、サイズや形状、用途などの理由から活用方法が決まらず保管されている木があります。長年置かれているか、いつの間にか捨てられてしまうものです。それらは不要な木ではなく、まだ役割が決まっていない木だと考えています。NCLFの工房にもたくさんの木が眠っています。それは、家具や照明製作の工程で生まれる無垢の端材です。LOSSWOODPROJECT は、そうした素材を”LOSS WOOD”とし活用していく活動です。木が持つ背景や素材の個性を生かし、照明や木工プロダクトとして新たな価値を生み出し、木に新しい住所をつくるプロジェクトとして「LOSS WOOD PRODUCT」を始めました。

-プロダクトについて-

LOSS WOOD PROJECTから生まれるプロダクトは、すべて一点物です。決められた形に素材を合わせるだけではなく、素材を見てから、何をつくるかを考えていきます。
_大きな節があれば、その節をどこに見せるのか。
_特徴的な木目があれば、どの向きで削り出すのか。
_根のような複雑な形をしていれば、その形をどこまで残すのか。
LOSS WOOD PROJECTでは、一つひとつの木と向き合いながら、その素材だからこそできる形を考えていきます。そのため、製作するものは基本的に一点物です。
使用するのは、均一に整えられた木材だけではありません。
大きな節を持つもの、根に近い部分、複雑に流れる木目、長い年月の中で刻まれた跡がある木もありますが大切にしているのは、その違いを整えてなくすことではなく、その木にしかない表情を残すことです。木目や節、形そのものが、そのプロダクトを識別するひとつの印になります。一つの木から、一つのプロダクトへ。そして、その一点に新しい持ち主が決まったとき、その木に新しい”住所”が生まれます。No.001、No.002、No.003——。これから各地で出会う木とともに、一点ずつ記録しながら、LOSS WOODのコレクションを増やしていきます。

-想い-

この出会いをきっかけに、これまで行き先の決まっていなかった木が誰かの暮らしの中へ渡り、そこで長く使われ、少しずつその人の暮らしに溶け込んでいくことが理想です。木は、私たちの手元に届くまでにも長い年月を過ごしてきた素材です。木目や節、色の濃淡、根の複雑な形も、その木が過ごしてきた時間の中で生まれたものです。
それらをきれいに整えて均一なものにするのではなく、できるだけその木らしさを残しながら、新しいかたちへつないでいきたいと考えています。
そしてプロダクトになったあとも、使う人の手に渡り、触れられ、光を灯し、時間とともに少しずつ表情を変えながら、その人の人生の時間を一緒に過ごしていくものになってほしいと思っています。木が持つ温かさや手触りだけではなく、その奥にある長い時間や、ひとつの生命だったことまで、ふと感じてもらえたらと思います。
”行き先の決まっていなかった木に、新たな価値と住所をつくる”
その新しい住所で、また次の時間を重ねていく。
それが、LOSS WOOD PROJECTで目指しているものづくりです。

- LOSS WOODのひとつ、屋久杉 -

LOSS WOOD PROJECTで向き合っていく素材のひとつに、屋久杉があります。以前、鹿児島を訪れたメンバーが持ち帰ってきた屋久杉をきっかけに、その独特な木目や節、根に近い部分ならではの複雑な形に惹かれ、実際に照明を製作したことがありました。
そして今回、改めて鹿児島を訪れ、屋久杉を扱う岩崎木材工芸さんへ。

岩崎木材工芸さんでは、現在、衝立やテーブル、仏壇、飾り棚などの屋久杉工芸品を中心に販売されています。また、鹿児島県指定の伝統的工芸品”千早”も取り扱われています。倉庫を案内していただくと、そこには形や大きさ、木目の異なる屋久杉が数多く保管されていました。大きな丸太、根に近い複雑な形をしたもの、板状に製材されたもの。同じ屋久杉でも、ひとつひとつが違って見えました。気づけばメンバーに置いていかれるほど、材に見入っていました。今回見せていただいた中には、10年から15年ほど保管されてきたと考えられる材です。

私たちが選ばせていただいたのは、形状や木目に目を引く特徴があり、岩崎木材工芸さんが”良い材なので、いつか何かに使える”と考え、大切に残してきた材。お話を伺うと、昔はこうした材も余すことなく使っていたそうです。こうした材は、以前であれば玉や壺、皿など、屋久杉ならではの杢目を楽しむ趣向品に使われることが多かったそうです。これらは、主力品として展開はしていなかったことと、職人が不在であることなどが理由に素材は一つひとつナンバリングされ、大切に保管されていました。

屋久杉は実用品というよりも銘木として、木そのものの価値や表情を楽しむ趣向品・コレクター品として扱われてきた側面が強く、時代とともにその使われ方も変化しています。そうした背景から、価値のある素材でありながら、次の使い道が決まらないまま残されている木が私たちの使わせていただく素材です。私たちはこの中から実際に木を見て、触れながら、LOSS WOOD PRODUCTに使いたい材を一つひとつ選ばせていただきました。


大きな節があるもの。複雑に木目が流れているもの。特徴的な形を残したもの。
一般的な規格の中では扱いづらい形であっても、見方を変えれば、その形だからこそつくれるものがあります。屋久杉は、現在新たに伐採することのできない、とても貴重な材です。今回のお話の中で、特に印象に残った言葉があります。”プロダクトの基本は、素材×技術×デザイン”という言葉です。良い素材があるだけでは、人の手には渡らない。そこに素材を活かす技術とデザインが加わることで、初めて新しいものとして誰かの暮らしへ渡っていく。その結果、素材の良さや魅力に触れる人が増え、そこからまた新しい循環が生まれていく。

この考え方は、私たちがLOSSWOODPRODUCTを通してやりたいこととも重なっていました。だからこそ、今残されている一つひとつの材と向き合い、その一部をLOSS WOOD PRODUCTとして使わせていただけることを、私たちはとても光栄に感じています。今回選ばせていただいた屋久杉は、一般的な意味での「端材」とは少し違います。使えないから残された木ではなく、良い材だからこそ、いつか使えると考えられ、長い間大切に残されてきた木。

岩崎木材工芸の岩崎さんからは、今回の材について、純粋なLOSS WOODというよりもAWAKEN WOOD(目覚める木)に近いのかもしれないという言葉もいただきました。長い間、次の役割を待っていた木が、技術とデザインによって再び動き出す。それもまた、LOSSWOODPRODUCTのひとつの形だと考えています。実際にその場所へ足を運び、人を知り、木を見て、触れて、どのように使われ、どのように残されてきたのかを聞く。そして目の前の木を見ながら、「この木なら、何がつくれるだろう」と考える。その時間も、LOSSWOODPRODUCTの大切な一部です。今回鹿児島から持ち帰った屋久杉も、形や木目、節など、一つひとつの個性を見ながら、照明や木工プロダクトへとつないでいきます。

長い時間を生き、そして長い時間、次の役割を待っていた屋久杉に、新しい住所をつくる。ここから、この木の次の時間が始まればと私は強く、思っています!

さてさて!↓↓↓

-popupのお知らせ-

久しぶりに、NCLF POP UPを開催致します!

期間:11/28(土)- 11/30(月)※日程確保どうかよろしくお願いします!

場所: MOCKUP〒154-0012 東京都世田谷区駒沢4丁目16−15 1F

MOCKUPさんご協力のもと開催できることとなりました、ありがとうございます。普段はカフェとして営業している場所で、当日もカフェを楽しみながら、NCLFの照明や木工プロダクト、今回新たに始まるLOSS WOOD PRODUCTをご覧いただけます。

展示を見に来るのはもちろん、コーヒーを飲みにふらっと立ち寄るような感覚で、気軽に遊びに来ていただけたら嬉しいです。

写真では伝えきれない木の質感や重さ、手触り、光が当たったときの表情などを、実際に見て、触れていただける機会です。詳細はこれからInstagramにてお知らせしていきます。

 


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